理想的な和食のスタイルとして、昔から言われている「一汁三菜」。
この一汁三菜に対して、「そんなにがんばらなくていいよ~」と世のママたちの肩の荷を下ろしてくれるのが「一汁一菜」というスタイルです。
「一汁一菜」って何?
どんなメリット・デメリットがあるの?
今回は、我が家が実践している「一汁一菜」の具体的な内容と、その中で感じたメリット・デメリットについてお話していきます。
一汁一菜に興味がある方の参考になったらうれしいです。
【一汁一菜とは】私が一汁一菜に出会ったきっかけ
たまたま見たインターネットの記事で、土井先生の一汁一菜の考え方を知りました。
子育て真っ最中、そして料理がそこまで得意ではない私。
妙に引き付けられて、もっと詳しく知りたいと土井先生の著書「一汁一菜でよいという提案」を読みました。
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冒頭より
この本は、お料理を作るのがたいへんと感じている人に読んでほしいのです。
土井善晴著 新潮文庫「一汁一菜でよいという提案」P14より
はい、私のことです(笑)
日々の食事の献立を考えて、買い物リストを作り、買い物をして作って片付けて…
ほぼ専業主婦なんだから、これくらいやらないと!
そう思っていたのですが、フッと力が抜けました。
家庭の食事ってもっと手軽な感じでいいんだ。
実際に一汁一菜のスタイルを取り入れてみると、日々の生活に余裕が生まれて、料理が少しだけ楽しくなりましたよ。
【一週間の献立例】我が家が見つけた一汁一菜のスタイル
今までのスタイルを捨てて、いきなり全て一汁一菜にしたら、きっと夫や子どもたちからクレームが来るに違いない。
とりあえず週2~3日、夜ごはんだけ、という感じで、我が家では少しだけ取り入れています。
朝は忙しいからおにぎりと前日の残り物の味噌汁だし、お昼はみんなそれぞれ外で食べるからね。
子どもたちや夫の意見も聞きながら、定着してきた1週間の夕飯の献立はこんな感じ。
※順番は週によっていろいろです。
- ごはん+具だくさん汁+漬物や副菜
- ごはん+具だくさん汁+漬物や副菜
- ごはん+魚+味噌汁+漬物や副菜
- ごはん+魚+味噌汁+漬物や副菜
- ごはん+余りものでおかず+味噌汁
- 子どもが好きな洋食メニュー
- (土日)揚げ物や鍋、パスタなど、家族が揃ったときに食べたいメニュー
- 具だくさん汁は、けんちん汁と豚汁を隔週で作っています。
(1日目に多めにつくって、翌日少し具材を足しています。) - 普段の味噌汁は野菜2~3種類と豆腐や油揚げが入ったり入らなかったり。
- 健康に良さそうなので、週2で魚料理の日を入れています。
- 納豆は家計の味方!体にもよくてみんな大好きなので週2で。
- 和食だけでは飽きるので、子どもが好きな洋食メニューの日を一日入れています。
カレーやハンバーグなどのお楽しみメニュー。 - 副菜は、野菜室に残っているもので簡単に作ります。
実際にやってみると、なかなか一汁一菜にならないもんですね。
つい何かもう一品…と作ってしまう自分がいて、純粋な一汁一菜は週2くらいです。
でもそれはそれで、料理を楽しめているからいいということで。
ゆるーく実践中です。
一汁一菜のメリット・デメリット
試行錯誤しながら見つけた、我が家の「一汁一菜スタイル」。
実践してみて、良かったと思えることもたくさんありますが、ちょっと気になることもあります。
ここからは、一汁一菜のメリット・デメリットについてお話していきます。
【一汁一菜のメリット】献立に悩まない、買い物が楽
「今日のご飯、何にしようかな…」
世の主婦の共通の悩みですよね。
毎日献立を考えるって本当に面倒くさい。
ズボラな私は、一週間分の献立を一気に考えることで、毎日の負担を少しでも軽くしようとしていました。
でも、週末に一週間分考えるのも結構大変なんです。
一汁一菜のスタイルを取り入れてからは、一週間の献立がほぼ決まっているので、ひたすら繰り返すだけ。
季節によって少し素材が変わりますが、だいたい買うものは決まっているので、一週間分の買い物リストを作るのも、買い物もスムーズ。
献立を考えるストレスから解放され、買い物も時短になって、生活に少し余裕ができたように感じています。
【一汁一菜のメリット】「作る・食べる・片付ける」時間や手間が少なく済む
料理にかかる時間や手間が少なくなり、「ご飯つくらなきゃ…」と憂鬱になることが減りました。
ご飯を炊いて、味噌汁を作って、ちょろっと副菜を作る。
それだけでいいんだ、と肩の力を抜いてキッチンに立つことができています。
一汁一菜を始めるまでは、ダラダラと時間をかけて食べていた子どもたち。
品数が少ないので、短い時間で食べ終わるようになりました。
そして、片付けが圧倒的に楽です。
ご飯の後の片付けが、家事の中で一番苦手かもしれない私。
油を使った料理が減り、フライパンを使うことも少なくなったので、洗い物でイライラすることが減りました。
料理に対する様々なハードルが下がって、余裕をもって取り組むことができています。
【一汁一菜のメリット】食べ過ぎない
一汁一菜でも、しっかりお腹は満たされます。
むしろ、今まで食べ過ぎていたんじゃ…?と思えるくらい。
戦後、欧米に何とか追いつこうとする中で、食事のスタイルも変わってきた日本。
いつの間にか、和食本来の姿が忘れられてしまったのかもしれません。
土井先生の本を読んで、そう感じました。
まだ実感はできませんが、一汁一菜の「食べ過ぎない」スタイルが、健康に生きることにつながっていくのかな、と思います。
適量を知ることができたことが、今回一汁一菜を取り入れてみたことの収穫です。
【一汁一菜のデメリット】物足りないと文句が出る
はじめて一汁一菜が食卓に並んだ時。
やっぱり出たのが「…これだけ?」発言でした。
そりゃそうですよね、いきなりご飯とみそ汁、漬物だけが出されたら、誰だって「これだけ?」と思います。
食べ終わっても、「何か物足りない」という子どもたち。
ふりかけご飯をおかわりして、お腹を満たすことも。
一汁一菜にしてから、たくさんご飯をおかわりするようになったよね。
【一汁一菜のデメリット】サボっていると思われる
品数が極端に減ると、料理をサボっていると思われがち。
言われたことはありませんが、きっと心の中で思っているだろうな…と感じてしまいます。
私は、昼間は家にいるし、家事をする時間も十分にある、ほぼ専業主婦なのでなおさら。
時間があるんだから、もっと手の込んだものを作って欲しいと思われても仕方がないかなと思います。
ゆっくり時間をかけて、一汁一菜の良さを伝えていければと思っています。
【一汁一菜のデメリット】子どもの成長期が心配
我が家は二人とも男の子。
これから体も心もどんどん大きく成長していきます。
そこで気になるのが、一汁一菜を続けていって栄養的に大丈夫か?ということ。
土井先生は、一汁一菜で十分だとおっしゃっているけど、これって成長期の子どもにも当てはまるのかな…?
心配になったので、少し調べてみました。
成長期の食事においても、大前提は「栄養バランスの良い食事」。
子どもの成長に必要な栄養素は
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
の5つに分類されて、それぞれをまんべんなく摂ることが大事です。
一汁一菜、炭水化物はしっかり取れそう。
しかし、やはり成長期の子どもにとって全て足りているかというと、不足しているものもあるんですね。
望ましい食生活の指針となる「厚生労働省・農林水産省 食事バランスガイド」を見てみても、一汁一菜で全てをまかなうことは難しいのかな…と感じる部分もあります。
子どもが大きく成長する時期には、一汁一菜にこだわらずに、簡単でいいので、不足しがちなタンパク質や生野菜、乳製品を補うメニューを考える必要がありそうですね。
毎日毎食、一汁一菜にすることが最良ではない。
ちょっと疲れてしまったときに、「一汁一菜でもいいんだ」と思える、お守りのような存在として心に留めておきたいですね。
これからも、その時その時に合った一汁一菜の取り入れ方をしていければと思います。
まとめ
土井善晴さんが提唱している「一汁一菜」の食スタイル。
日々バタバタと忙しい子育てママの救世主とも言える、優しい提案です。
私もこの考え方に出会って、食事づくりに対するハードルが下がり、ストレスも減ったように思います。
これ一のことを思うと、少し工夫する必要がありそうですが、我が家なりのスタイルを探し続けていきます。
それぞれのご家庭に合った「一汁一菜スタイル」を見つけられるといいですね。
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